工事箇所の特性を考慮し、工事の実施時間帯、曜日、内容等を各現場において工夫して、工事に伴う影響を最小限にするよう努めています。
※工事の計画段階だけではなく、工事実施直前の現地状況も考慮した、臨機な対応を実施しています。
道路は人や車を安全・スムーズに通行させるためにあります。工事関係者はこのことを十分認識し、問題意識を持って路上工事による影響を少なくするため、日々工夫を重ねています。
道路の使用許可条件が22時〜6時(上下とも)となっており、交通特性としては週末は交通量が多く、休日は交通量が少なくなっていました。
特に平日の下り車線は、都心から郊外へのタクシー利用者が多くなるため交通量も多くなっています。
また、国道と都道との交差点部で、駅直近のため飲食店も多い事から、終電間際まで歩行者も多く、客待ちタクシーも多くなっています。
これら許可条件や地域の特性から、渋滞の発生及び歩行者等への影響を抑制する工事を自主的に実施しました。
上り、下り車線別に工事開始時間を設定し、工事開始直前の交通量を観察し、臨機に工事開始時間を調整しました。
また、車線規制が必要な道路上の工事を減らすため、工事の方法を大幅に見直し、路面を鉄板で覆い、鉄板下の地下での工事を増やしました。
交通量の多い週末(特に金曜日)は極力工事を避け、交通量の少ない祝祭日や週前半に集中的に工事を実施しました。さらに、タクシーの交通量が増加する雨天時は極力工事を中止しました。
通常、地下に埋設管を布設する場合は、地面を掘り下げて管を埋設する「開削工法」が一般的です。
これに対して、埋設する管の始・終端だけ掘り下げて、間の部分を、機械により地中を掘り進みながら管を埋設する「推進工法」や「シールド工法」は「非開削工法」と呼ばれています。
推進工法とは?
推進管(主に鉄筋コンクリート管)の先端に掘進機を取り付け、地中を採掘しつつ、後方のジャッキで文字通り推し進めて、管を埋設する工法です。
別々に工事を実施した場合は348日に対して、合同規制帯(1規制帯で最大3企業実施)の場合工事日数が116日になりました。
別々に工事をした場合と比べ、合同規制帯の場合工事日数が67%減少しました。
※首都高中央環状線建設に伴う工事及び占用工事(東京電力、東急電鉄)が同一地区で複数予定されていたため、合同規制を実施しました。
掘削箇所が重複する工事について、複数の事業者による共同施工の推進、拡大に取り組んでいます。
地下鉄13号線(副都心線)新宿三丁目駅舎築造工事に伴う、支障移設、復旧工事(水道、下水道、東電、NTT、東京ガス)を事業主体である東京メトロが覆工板を設置し、日々工事調整をしながら共同施工を行いました。
5社がそれぞれ単独施工をした場合に比べ、工事日数が約210日縮減できました。
道路工事及び占用工事を集中的に実施し、作業効率の向上、工事期間の短縮、交通渋滞の緩和を図るとともに、集中工事後は緊急工事を除き、5年間の掘り返し規制を一体的に実施しています。
緊急工事以外の工事については、必要性の精査を行い、やむを得ず工事を行う場合、工事実施者は工事着手前に沿道住民や道路利用者等へ説明を行い、理解を求めることとしています。